外国人用マニュアルを作ろう
人材不足の中、思い切って特定技能のような外国人材を雇用してみたけど、仕事中中々指示が伝わらない。
「分かりました」という割には伝わっていない。こちらも英語などできないし向こうも母国語と片言の日本語しかできないからコミュニケーションが難しい…。
これによってもう外国人を雇うのはこりごりになったり、どうしても単純労働ばかり任せてしまう。
そうして現場では外国人労働者の方も不満ばかりがたまり離職者が多数出てしまう…。
こういったお悩みは絶えず付き物で、実際私も前職で出張した所は日本人のスタッフの多くが逃げてしまいコントロールが効かないような状態でした。
その時に信頼されるように現場で積極的に一緒に汗を流したりもしましたが、そのようになる前段階で、重要なのは仕事の指示を外国人労働者全体に統一したルールでいつでも読み返せるような現地語や英語などに翻訳した社内規定や仕事の面でのマニュアル、レジュメといったものが物凄く効力を発揮します。
では実際にどのように作成すればいいのでしょうか?
・ まずは日本人スタッフ向けのマニュアルを作る
当たり前ですが元となる日本語で書かれたマニュアルがありませんと、それを基に指導することや教育することができません。
・ その日本語で書かれたマニュアルを生成AIやGoogle翻訳などで機械翻訳する。
とりあえず、英語や特定技能生などの母国語に機械的に翻訳してしまいます。
・訳したものがあっているか、日本語マニュアルと翻訳されたマニュアルを照らし合わせる。
職場にJLPT N2以上の特定技能生と同じ国籍の人がいるならば、日本人が日本語マニュアルを読み、そのN2の外国人が機械翻訳されたものを追って黙読してみることで実際に正しく翻訳されているかだいたい分かります。
日本語特有の難しい語彙や言い回しはその都度言い換えたり、分かりやすく説明する、または辞書で調べさせることで整合性の確度が上がります。
またそのような外国人スタッフがいない場合には、通訳や登録支援機関に翻訳があっているかお願いしてみましょう。費用が別途かかるかもしれませんがそこは次にお話いたします。
・人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)を利用する。
ここでは紙幅の関係で詳しくは厚生労働省のHPで調べていただきたいですが、外国人を雇用するにあたって翻訳などの費用を負担してくれる制度があります。前項のような翻訳費がかかっても要件を満たしていれば後に請求することができます。
これらの方法で外国人用のマニュアルを作ることにより、指示などが明確に伝わるだけでなく、働いている特定技能などの外国人の労働意識や、職場内で自分たちにも役割がきちんと与えられて頼りにされているというモチベーションにもつながります。
マニュアルは随時更新することにより何年も使えて、外国人の間でも後輩に画一されたルールとして教えるようになるので職場にとって大変いい効果を生み出します。
日本人スタッフもマニュアルがあることで指導する人が変わっても対応することが容易くなります。
皆さんの職場でも是非外国人用のマニュアルを作成してみてください。
分からないことがあればいつでも私、中野までご相談ください。